2009年10月14日水曜日

シェイパーの特質

シェイパーの特質


 人生における自らの使命を見いだすということは、心の奥底からの喜びと、世の中の大いなる期待とが一致したところを発見することだ。 フレデリック ビークナー


 皆さん、ウィイリアム”ストレッチ”リーデルというシェイパーをご存知ですか?2005年にシェイパーオブザイヤーを獲得し、4(クワッド)フィンを世界的に広めたシィエパーです。通常”シェイパーオブザイヤー”というタイトルは雑誌社に多くの広告を載せるメーカーのシェイパーが選ばれるのですが、当時無名だったストレッチが選ばれたのは、非常に驚くべきことです。

 当然トップシェイパーなのだから、ストレッチがサーフィンを上手に出来るものと考えますよね?実は、ストレッチはサーフィンが出来ません。サーフィンどころか、海で泳ぐことも出来ません。20年程前にウィンドサーフィン中の事故で、脊髄に問題を起こした彼は、自由に片手を動かすことが出来ません。サーフィンが出来ない、片手が動かないというシェイパーにとって致命的なディスアドバンテージを彼は情熱ではねのけました。ガレージでシェイプを始め、サンタクルーズのロコライダーから自分が削ったボードのインプレッションを聞き、ボードに改善をかさね、今では世界的に知られるシェイパーとなりました。 彼の削ったEPSのボードは軽く耐久性に優れ、コントロール、また、加速性も抜群のボードです。ラットボーイ、ネイザンフレッチャーといったベテランサーファーが愛してやまないベストボードです。

 日本でストレッチのボードに乗っている人はあまりいませんが、こういったボードは、爆発的なブームにならず、サーフボードの価値を理解できる人に乗ってもらうボードだと思います。


■ ストレッチのライダー達




2009年10月13日火曜日

アンディーアイアンをみて思うこと

ンディーアイアンをみて思うこと


Have you mastered your emotions, or are you mastered by them?  J.Maxwell  


 2000年、前半はアンディーが活躍し、”ケリーの後の黄金時代を築くのでは?”と思ったのですが、どうもそのようにはいかなかったようです。

 彼のサーフィンは、ケリーやタジのように癖のようなものは見えないのですが、誰が見ても美しいスタイル、ラインを描く正統派サーフィンです。残念ながら、アンディーは2005年以降もワールドタイトルをとる実力は十分にあったのにタイトルをとることは出来ませんでした。

 依然こんな話を聞いたことがあります。アメリカにボビ−ジョーンズという偉大なゴルフプレーヤーがいました。彼は10代のうちから天才として、当時のゴルフ界の注目を集めていました。但し、若い頃のボビーはまったく成績を残せませんでした。そのころ彼のあだ名は”Club thrower”でした。ちょっとのことで直ぐにぶち切れ、感情をコントロールできなくなりクラブをやけくそになってクラブを投げていたのです。その後、ボビーは成長し、感情のコントロールを身につけてから、歴史に残る偉大なゴルファーとなりました。

 アンディーのドキュメンタリービデオを見ると、彼がメディアや試合中に切れるのをよく目にすることが出来ます。彼が試合で不利な状況に陥っても、したたかに冷静な判断が出来るようになったら、更に成長し、不動のワールドチャンピオンになれるのではとおもっています。




ケリースレーター

ケリースレーター

心の底から泣くことが出来ない人は、同じように、笑うことも出来ない。ゴルダ メイア

20年程前、若干19歳でパイプラインを制し世界チャンピオンとなったケリーは、信じられない程深いボトムターン、不可能なマニューバーなどで、未だにトッププロ達から恐れられている存在です。昨年もワールドチャンピオンとなり、「一体このおじさんはどこまでいくの???」と誰もが彼の信じられない活躍に驚いています。

そんな彼が2005年のトリプルクラウンで、彼らしい一面を見せました。当時のレイティングはアンディーと五分五分で、その試合のファイナルで勝ったものがワールドチャンピオンとなる状態でした。結果、激戦の末、アンディーは勝利し、見事世界チャンピオンとなりました。印象的だったのは、試合後、ケリーがシャワーを浴びながら悔し涙を流していたことです。プロの世界では”勝利を唯一の価値”と考えられる人だけが生き残る言われます。ケリーにとって、お金や持ち家はあまり価値のないものなので、唯一の情熱はWCTで勝利し、ワールドチャンピオンになることでしょう。勿論、人生にはシーズンがあるので、ケリーにとっての情熱もかわると思いますが、こうして彼が情熱を持ってWCTで活躍し、泣いたり笑ったりしているのを見るのは、ファンとしてともてうれしいことです。


■ケリースレーターのサーフィン 動画 今でも若手とがちんこでやっています。http://surflicks.jp/contestmovie/cpgr09100204.html


2009年10月9日金曜日

アルメリック サーフボード シェーバー

アルメリック

以前、ある会合でアルメリックの通訳を担当しました。世間は世界NO1の偉大なシェイパーとして彼を見ますが、当の本人はTシャツとジーンズを着た、派手さは微塵もない、ごく普通のおじさんです。決して口数が多いわけではありませんが、高ぶる様子もなく、むしろ誠実さをもって、一般の若いサーファーと話していました。


その会合では「70年代は麻薬がらみで、刑務所に入っていました。刑務所の中で読んだ聖書によって、僕の人生は好転し始めました。」とアルは語っていました。これは僕の推測ですが、聖書の中に「小さなことにも誠実に」という箇所があります。麻薬に溺れていたアルがこの言葉を大切にして、一枚一枚のボードを全力でシェイプし始め、結果として世界最高のシェイパーになったと思います。


今、アルメリック社はバートンの元、”一流サーファーとの契約、基本サーフボードのみの販売”というブレないビジネスを世界中で展開しています。この戦略は、アルが経営者としても一流で自社の強みをよく理解していることを表しています。


世界的な不況の中でサーフィン業界は非常に低迷している状態ですが、アルがいる限り、アルメリック社はショートボードの王者として君臨し続けると思います。


アルメリックライダー ケリースレーターの動画